今週のお題「感動するほどおいしかったもの」
『幸腹グラフィティ』
僕の大好きな漫画(アニメ)だ。
僕はどちらかというと、流行り物を一生懸命トレースするというのは好きではない。もちろん現代社会の利益を最大限享受するための投資や努力は惜しまないつもりだけれど、それにかける労力は無駄だとさえ感じる。
しいて言うなら、古の遺産の中からオーパーツを探すような旅、をする方が好きだ。車輪の再発明に近いことも好きだ。
そんなこともあってか、アニメも比較的年数が経ってからサブスクリプションのサービスで観ることの方が多いのだが、 これは熟成されたアニメはウイスキーのような芳醇さがあると思っているからだ(嘘)。
閑話休題。
おいしくって感動したものか…
何があるだろう。
少なくとも人体を運用するための栄養素を賄う食事、は違うだろう。
この作品内で出てくる概念として、「誰かと一緒に囲む食卓って幸せだね」というのがあるが、とても尊いことだと思う。
現実問題として、そこに至るまでにかける労力というのは計り知れないわけで、少なくとも作中のように毎日、毎週といった高頻度で享受するのは現実的には難しいのではないか。 (そういった意味では作品を通して疑似体験ができるというのはありがたいことなのかもしれない)
孤独な現代人としては、そんな登場人物たち(リョウやきりん)には羨望であったり憧れを抱かずにはいられない。
さて、今回のお題は具体的な食べものを書いてほしい、ということだと思うので考えてみると...
裏メニューだろうか。
例えば、蕎麦屋のかつ丼は美味い。みたいな話はよく聞くと思う。
蕎麦屋は日常的に汁を作るわけだが、その汁を使って作っているから特別な味がする。 といった次第なのだろうか。
残念ながら僕は蕎麦屋では素直に蕎麦を頼んでしまうタイプなので、その恩恵を享受したことはないのだが...
さてさて。
最近食べた裏メニューでこれは美味い!と感じたものは2つある。
欧風カレー ボンディ 神保町本店のなめらかプリン
伊豆大島 港鮨の自家製豆腐
おいおい、どっちもなめらか系じゃねえか。と突っ込まれそうだが、 いや、本当に美味しかった。
まず、ボンディのプリン。(肝心の画像がねー!)
これは大学時代の知人グループで食べに行ったときに、後輩に薦められて頼んだ一品で、 牛乳瓶っぽい形のガラス容器に入っているのだが、ぱっと見は普通のプリン。
これは食感と濃厚感が素晴らしかった。
まず、上にカラメルが乗っかっている。 バーナーか何かで炙った様な見た目をしているのだが、これが硬すぎず、柔らかすぎず、いい塩梅のカリっとした歯ごたえがある。
そこにプリン本体のとろけ感と濃厚な卵の風味が加わる。
濃厚さがじわーっととろけていく感触は一級品。
もちろん、濃いカレーの食後ということもあるが、口直しには勿体ないくらいの手間暇かけて作られたであろう伝統の味であった。
次にお寿司屋さんで食べたお豆腐だが、これは前菜としていただいた。

飲み兼夕食といった具合だったので、最初のつきだし程度に考えていたのだが、
いや。これはすごい。
スーパーで売っているような豆腐は保存料なのか、使っている大豆の影響なのかわからないが微妙な臭みがある。
また食感も固めで、割としっかり租借しないといけないように思う。
その感覚が一切なかった。
良い大豆の風味が口に広がったと思ったら、もう溶けてなくなっている感じ。
あれは良い。
途中で醤油を垂らしたのだが、かけないほうが食材の良さが引き立つと思う。
いや、しかし不思議だ。なぜお寿司屋さんで豆腐なのだ。和食≒懐石だからなのかしらん。
島は行くのが中々難しいと思うけれど、神保町なら仕事で通っている人も多いと思うので是非。
ということで、カレー屋のプリンと寿司屋の豆腐は美味い。
以上。